【昔々の遠別・恋物語】ルベシの大山松のお話

ラブストーリーを見ると、例外なく茶化してしまう精神年齢が小学3年生男子の、つぼっちゃんです。じっとして見ていられないんですよね、恥ずかしくて。

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さて今日は、遠別の原野にそびえる大木、「大山松(だいせんまつ)」にまつわる、ある若いアイヌの二人のラブストーリーをお話しします。

 

 

昔々、まだ北海道が蝦夷地と呼ばれていた頃、遠別はアイヌの人々の言葉で「ウエン・ベツ」と呼ばれていました。

アイヌの言葉で「ウエン」は「悪い」、「ベツ」は「川」。その名の通り、流域が変わる暴れ川でした。

 

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そんなウエン・ベツの河口周辺には、小さいながらもアイヌの集落(コタン)があり、厳しくも豊かな自然と共に人々が生活していました。

 

 

ウエン・ベツ・コタンの人々は、天塩や上川との交易を幌加内(ウリユ)や中川(アベシナイ)へ通じる道として、ウエン・ベツ上流を利用しました。

この道を通称「ルベシ」と呼びます。

 

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そんなある年、蝦夷地全域に天然痘が流行。

それはウエン・ベツ・コタンも例外ではなく、コタンの数名が発症してしまいました。

 

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「このままではコタンが危ない」と、心配した首長は、天然痘に効く薬草を調達するべく、コタンの若者「ポロカセ」に使いを命じます。

 

事は一刻を争います。ポロカセは決死の覚悟で出発しました。目的地は現在の中川であるアベシナイ。

 

現代でこそ、車ですぐの距離にありますが、この当時は道と呼べる道もありません。それに加えて北海道にはヒグマがいます。旅は非常に危険なものでした。

 

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旅に出たポロカセを誰より心配している娘がいました。彼女の名は「ジュカイ」。ポロカセの恋人です。

 

ジュカイは、ポロカセの道中が心配で心配でたまりません。彼女は、コタンの副首長である父親に頼んで、ウエン・ベツ川を丸太舟でのぼりました。

 

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ウエン・ベツ川の上流、ルベシの川尻に着くやいなや、丘陵にそびえるオンコ(イチイの樹)の大木に、アットゥシ(アイヌの伝統的な布)を吊り、一心に「カムイ(神)様、どうかポロカセの無事をお頼みします」と、祈り続けました。

 

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ジュカイの祈りが通じたのか、その数日後、ポロカセはたくさんの薬草を手にコタンに無事帰還したのです。

 

 

薬草は天然痘に良く効き、コタンの人々は病から救われました。

 

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コタンの首長は、勇敢なポロカセの功績を称え、またジュカイの献身的なおこないを褒め、めでたく二人を夫婦とさせました。

ポロカセとジュカイは、その後永く幸せな日々を送り、ルベシのオンコの大木を「カムイの宿る樹」として、大切に守り続けたのでした。

 

めでたし、めでたし…。

 

 

大山松

 

そんな二人の恋物語の舞台、ルベシの大山松を見てみたい!という方がいらっしゃいましたら、えんおこ事務所までご一報ください(・v・)

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